りんりんが作ったお話や絵などの作品を記録しています。
2009/10/29 (Thu)
~お母さんのお誕生日プレゼントにくれたお話です。~

 あるところに、王女様がいました。
 その王女様はとても自分の生活に、うんざりしていました。たとえば、いつも着ているロングドレスの代わりに、雑誌に載っているミニスカートをはければ、どんなに良いことでしょう。それに、毎日来る家庭教師の代わりに、友達と一緒に学校へ行けたら、どんなに良いことでしょう。
 「ああ、なぜ、お父様とお母様は、私の気持ちに気付いてくれないのかしら。」
 王女様は、嘆きました。自分の気持ちをわかってくれない、お父様とお母様を、恨みました。けれども、どうすることもできません。どれだけ恨んでも、どれだけ「大嫌い」と思っても、やっぱり両親のことが、大好きなのです。
 自分の気持ちと戦っているうちに、王女様は、二十歳になり、お城で成人式が行われました。王女様は、この日もとてもゆううつでした。
 「私は、大人にはなりたくないわ。ずっと子供でいたいのよ。」
 思いが表情に表れたのか、お母様がささやきました。
 「我慢してね。時の流れは、止められないのだから。」
 お母様はまたいいました。
 「あなたは、普通の子と同じように暮らしたかったんでしょう。でも、そうすると、王族としての自覚がなくなってしまう。あなたは、もうすぐこの国を治めなければいけないのよ。」
 王女様ははっとしました。そして、あらためて周りを見てみると、今まで黒ずんでいた世界が、キラキラかがやいて見えるのです。「いじけている場合ではない。私は王族よ。」王女様は心に誓いました。必ず、この国を笑いのあふれる国に、変えてみせる、と。そのために、これからがんばって勉強しよう、と。
 それから約十年後、両親が亡くなり、王女様が、正式に国王になりました。となりの国から王子を呼び、二人で国を治めることになったのです。王女様、いいえ、女王様は、その国の地形や人口などを、正確に把握していたので、その国にあった仕組みを考え、女王様が夢みていた、笑いのあふれる、楽しい国になったのです。
 やがて、たくさんの子供も生まれ、女王様は、いつまでも幸せに暮らしました。そして、この国も、いつまでも平和でありました。
 
               おしまい
 
 




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